健康診断チェック3

健康診断チェック 検査表の見方(日本人間ドック学会)
健診チェック1 健診チェック2 健診チェック3(検査結果)健診チェック4(検査結果)


『血液検査』
コメントは、検査表の見方(日本人間ドック学会)のホームページ参照。


「肝臓系検査」「腎臓系検査」「脂質系検査」「糖代謝系検査」「血球系検査」
「感染症系検査」「尿検査」


「肝臓系検査」

総タンパク
血液中の総たんぱくの量を表します。
 数値が低い場合は栄養障害、ネフローゼ症候群、がんなど、高い場合は
多発性骨髄腫、慢性炎症、脱水などが疑われます。

異常:5.9以下

要注意:6.0〜6.4

基準範囲:6.5〜8.0

要注意:8.1〜9.0

異常:9.1以上 

(単位 g/dL)

アルブミン
血液蛋白のうちで最も多く含まれるのがアルブミンです。
アルブミンは肝臓で合成されます。 肝臓障害、栄養不足、ネフローゼ症候群
などで減少します。

基準範囲:4.0以上

要注意:3.6〜3.9

異常:3.5以下 

(単位 g/dL)


AST(GOT)とALT(GPT)
AST(GOTともいう)は、心臓、筋肉、肝臓に多く存在する酵素です。
ALT(GPTともいう)は肝臓に多く存在する酵素です。 数値が高い
場合は急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝臓がん、アルコール性肝炎など
が疑われます。


基準範囲:AST 30以下   ALT 30以下

要注意:AST  31〜50   ALT  31〜50

異常:AST 51以上    ALT   51以上

(単位 U/L ユニットパーリットル)

GOTのみが高い場合は心筋梗塞、筋肉疾患などが考えられます。

γ-GTP
γ-GTPは、肝臓や胆道に異常があると血液中の数値が上昇します。
 数値が高い場合は、アルコール性肝障害、慢性肝炎、胆汁うっ滞、
薬剤性肝障害が疑われます。

基準範囲:50以下

要注意:51〜100

異常:101以上

(単位 U/L)


eGFR

基準範囲:60.0以上

要注意:50.0〜59.9

異常:49.9以下

(単位 mL/分/1.73uによる)   topへ


「腎臓系検査」  topへ

クレアチニン(Cr)
アミノ酸の一種であるクレアチンが代謝されたあとの老廃物です。
筋肉量が多いほどその量も多くなるため、基準範囲に男女差があります。
 腎臓でろ過されて尿中に排泄されます。
 数値が高いと、腎臓の機能が低下していることを意味します。

基準範囲:男性 1.00以下 女性 0.70以下

要注意:男性 1.01-1.29  女性 0.71-0.99

異常:男性 1.30以上   女性 1.00以上

(単位 r/dL)

尿酸(UA)
尿酸は、たんぱく質の一種であるプリン体という物質が代謝された後の残りかすのようなものです。
この検査では尿酸の産生・排泄のバランスがとれているかどうかを調べます。
 高い数値の場合は、高尿酸血症といいます。高い状態が続くと、結晶として関節に蓄積していき、
突然関節痛を起こします。これを痛風発作といいます。また、尿路結石も作られやすくなります。

要注意:2.0以下

基準範囲:2.1-7.0

要注意:7.1-8.9

異常: 9.0以上 

(単位 r/dL)


「脂質系検査」  topへ

総コレステロール
(TC)血液中にはコレステロールという脂質がふくまれています。ホルモンや細胞膜をつくる
うえで大切なものですが、増えすぎると動脈硬化を進め、心筋梗塞などにつながります。
 数値が高いと、動脈硬化、脂質代謝異常、甲状腺機能低下症、家族性高脂血症などが疑われます。
低い場合は、栄養吸収障害、低βリポたんぱく血症、肝硬変などが疑われます。

異常:139以下

基準範囲*:140〜199
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

要注意:200〜259

異常:260以上

(単位 r/dL)

HDLコレステロール
善玉コレステロールと呼ばれるものです。血液中の悪玉コレステロールを回収します。
少ないと、動脈硬化の危険性が高くなります。
 数値が低いと、脂質代謝異常、動脈硬化が疑われます。

異常:29以下

要注意:30〜39

基準範囲*:40〜119
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

異常:120以上 

(単位 r/dL)


LDLコレステロール
玉コレステロールとよばれるものです。
LDLコレステロールが多すぎると血管壁に蓄積して動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や
脳梗塞を起こす危険性を高めます。

要注意:59以下

基準範囲*:60〜119
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

要注意:120〜179

異常:180以上

(単位 r/dL)

中性脂肪(TG)
(トリグリセリド)体内の中でもっとも多い脂肪で、糖質がエネルギーとして
脂肪に変化したものです。
 数値が高いと動脈硬化を進行させます。
 低いと、低βリポたんぱく血症、低栄養などが疑われます。

要注意:29以下

基準範囲*:30〜149
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

要注意:150〜399

異常:400以上

(単位 r/dL)



「糖代謝系検査」  topへ

血糖値(FPG)
糖とは血液中のブドウ糖のことで、エネルギー源として全身に利用されます。
 測定された数値により、ブドウ糖がエネルギー源として適切に利用されているかがわかります。
 数値が高い場合は、糖尿病、膵臓癌、ホルモン異常が疑われます。

基準範囲*:99以下

要注意:100-125
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

異常:126以上

(単位 r/dL)

HbA1C(NGSP)
HbA1c(ヘモグロビン・エーワン・シー)は、過去1〜2ヶ月の血糖の平均的な状態を反映する
ため、糖尿病のコントロールの状態がわかります。
また、空腹時血糖(FPG)が126mg/dL以上かつHbA1c 6.5%以上なら糖尿病と判断します。

基準範囲*:5.5以下
*将来、脳・心血管疾患発症しうる可能性を考慮した基準範囲

要注意: 5.6-6.4

異常: 6.5以上 

(単位 %)
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「血球系検査」  topへ

赤血球(RBC)
赤血球は肺で取り入れた酸素を全身に運び、不要となった二酸化炭素を回収して肺へ
送る役目を担っています。
 赤血球の数が多すぎれば多血症、少なすぎれば貧血が疑われます。
血色素(Hb)(ヘモグロビン)血色素とは赤血球に含まれるヘムたんぱく質で、酸素
の運搬役を果たします。
 減少している場合、鉄欠乏性貧血などが考えられます。ヘマトクリット(Ht)血液
全体に占める赤血球の割合をヘマトクリットといいます。
 数値が低ければ鉄欠乏性貧血などが疑われ、高ければ多血症、脱水などが考えられます。

異常:男性 赤血球 359以下  女性 赤血球 329以下
   男性 血色素 11.9以下  女性 血色素 10.9以下
  男性 ヘマトクリット 35.3以下 女性 ヘマトクリット 32.3以下

要注意:男性 赤血球  360-399  女性 赤血球 330-359
     男性 血色素  12.0-13.0 女性 血色素 11.0-12.0
    男性 ヘマトクリット 35.4-38.4 女性 ヘマトクリット 32.4-35.4

基準範囲:男性 赤血球 400-539 女性 赤血球 360-489
      男性 血色素 13.1-16.6 女性 血色素 12.1-14.6
      男性 ヘマトクリット 38.5-48.9 女性 ヘマトクリット 35.5-43.9

要注意:男性 赤血球 540-599 女性 赤血球 490-549
     男性 血色素 16.7-17.9 女性 血色素 14.7-15.9
     男性 ヘマトクリット 49.0-50.9  女性 ヘマトクリット 44.0-47.9

異常:男性 赤血球 600以上 女性 赤血球 550以上 
   男性 血色素 18.0以上  女性 血色素 16.0以上 
   男性 ヘマトクリット 51.0以上  女性 ヘマトクリット 48.0以上 

(単位 104/μL マイクロリットル)

MCV・MCH・MCHC
MCVは赤血球の体積を表します。
MCHは赤血球に含まれる血色素量を表します。
MCHC赤血球体積に対する血色素量の割合を示します。

MCVの数値が高いと、ビタミンB12欠乏性貧血、葉酸欠乏性貧血、過剰飲酒が疑われます。
 低いと、鉄欠乏性貧血、慢性炎症にともなう貧血が疑われます。
白血球(WBC)白血球は細菌などから体を守る働きをしています。
 数値が高い場合は細菌感染症にかかっているか、炎症、腫瘍の存在が疑われますが、
どこの部位で発生しているかはわかりません。たばこを吸っている人は高値となります。
 少ない場合は、ウィルス感染症、薬物アレルギー、再生不良性貧血などが疑われます。

異常:2.5以下

要注意:2.6〜3.1

基準範囲:.2〜8.5

要注意:3 8.6〜8.9

異常:9.0以上

(単位 103/μL)

血小板数(PLT)
血小板は、出血したとき、その部分に粘着して出血を止める役割を果たしています。
 数値が高い場合は血小板血症、鉄欠乏性貧血などが疑われ、低い場合は再生不良性
貧血などの骨髄での生産の低下、特発性血小板減少性紫斑病などの体の組織での亢進、
肝硬変などの脾臓でのプーリングが考えられます。

異常:9.9以下

要注意: 10.0〜12.9

基準範囲:13.0〜34.9

要注意:35.0〜39.9

異常: 40.0以上 

(単位 104/μL)    
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「感染症系検査」 topへ

CRP
細菌・ウィルスに感染する、がんなどにより組織の傷害がおきる、免疫反応障害など
で炎症が発生したときなどに血液中に増加する急性反応物質の1つがCRPです。
細菌・ウィルス感染、炎症、がんはないかを調べます。

基準範囲:0.30以下

要注意:0.31-0.99

異常:1.00以上 

(単位 r/dL)

梅毒反応(希望者のみ)
梅毒に感染しているかを調べます。
ただし、結核、膠原病など梅毒以外でも陽性になることがあり、これを生物学的偽陽性
といいます。陽性の場合は区別するために精密検査を受けてください。

基準範囲:陰性(−)

異常: 陽性(+)

HBs抗原(希望者のみ)
B型肝炎ウィルスに感染していないかを調べます。
 陽性の場合は、現在B型肝炎ウィルスが体内にいることを意味します。

基準範囲:陰性(−)

異常: 陽性(+)
 
HCV抗原(希望者のみ)
C型肝炎ウィルスに感染していないかを調べます。陽性の場合は、現在C型肝炎
ウィルスが体内にいることを意味します。

基準範囲:陰性(−)

異常: 陽性(+) 

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「尿検査」

蛋白
腎臓の傷害により尿蛋白がふえます。腎炎、糖尿病腎症などが考えられます。

基準値:陰性(-)

要注意:(+)(±)

異常: (2+以上) 

「便」

便潜血
便に血が混ざっています。
 陽性(+)の場合は、大腸ポリープ、大腸がん、痔などが考えられます。

異常なし:2回とも(−)

異常: 1回でも(+) 

前立腺(PSA検査)
高値である場合、前立腺肥大、前立腺癌など前立腺疾患が疑われます。

基準値:4.0以下

異常: 4.1以上 

(単位 ng/mL ナノグラムパーミリリットル)

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コレストロール:血液中の脂質の一つで細胞膜を作ったり、性ホルモン、副腎皮質
 ホルモンの材料となる。
  高値は心筋梗塞になりやすい。肥満、脂肪肝、糖尿病などでも高値の場合がある。
  低値は栄養障害、肝硬変の可能性あり。

HDLコレストロール(善玉):過剰コレストロールを取り除いて肝臓に戻す。
  低値は動脈硬化を促進。

LDLコレステロール(悪玉):肝臓で生産されたコレステロールを全身に運ぶ。
  過剰生産は、動脈硬化を促進する。

中性脂肪:血液中の脂質の一つで体内エネルギー源として重要。高値は動脈硬化を促進。


運動習慣
  (運動はLDLコレステロールや中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やす。
   有酸素運動が効果的)
コレステロールの酸化を防ぐ。
  (ビタミンE・C・カロチン・カテキンなどを多く含む野菜類、お茶、大豆製品魚介類を食べるとよい)


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